2011年5月24日火曜日

茅葺体験カヤマル2011に参加しました!

こんにちは。久しぶりのブログです(^^)

今回5月3日~5日のゴールデンウィークに
京都の美山町で行われたカヤマル2011に参加しました。

カヤマルはお施主さんと茅葺き職人の協力の下に提供される、
実際に屋根が葺かれている現場に地下足袋持参で参加する、
リアルな茅葺き体験をする機会です。(「カヤマル2011@美山」のチラシより)


今回、このイベントへ男鬼のメンバーから3人参加しました。
私は初めての参加だったのですが、夏のイベントのための勉強や、
茅葺きに興味のある方、同じような活動をしている方達との交流をはかることを目的として参加しました。


美山町に一度も訪れたことがなかったのですが、
大変自然豊かなところで茅葺きも多く残っており、
川は魚が橋の上から見えるほど透き通っていてとても美しい場所でした。
右の写真は今回のイベントで体験させていただいたお宅です。



一日目は午後から体験会がスタート。
まず始めに自己紹介。

学生がほとんどでしたが、中には社会人の方も数名いらっしゃいました。

三班に分かれて体験場所を見学。
その後、茅葺きをする際に絶対に必要なオトコ結びの練習をしました。



去年覚えたのですが、ちょっと忘れかけていました(>_<) きつくオトコ結びが結べるように練習をしていたらなんと、 水ぶくれが出来てしまいました!(>△<) みなさんオトコ結びの練習に真剣。 夜は地域の方との交流を兼ねた食事会。 地域の方々はとても優しく、 他所からきた私たちに対してとても好意的でうれしかったです。 地元の方と交流できると思っていなかったので、 地元の方の話を聞く機会を作ってくださったことに感謝です。 二日目 朝ご飯を食べたら開始です。 三班に分かれて 屋根下での作業、差し茅作業、葺きかえ作業などをローテーションしました。

差し茅作業は茅を屋根に差し込むため、
気がつけば腕に細かい傷がついていたりするので長袖必須です!

なかなか茅が思ったように差すことが出来ず、
隙間が空いてしまったり…
まだまだ経験が足りません…(T_T)


昼食休憩。


午後からは
葺き替え作業をしました。



単純に茅を並べていくのではなく
均等な厚さにしていかなければなりません。
また、多すぎてもいけなかったりもします。
茅も部分や長さによって使い分けるので
職人さんの指示に従って茅を並べていきました。

茅を無事に並べた後は、
茅をしっかり屋根に取り付けるために竹で押さえて締めていきます。
この時、長い竹に数人が並び、かけ声とともに竹を踏みつけ、針金でしめていきます。

しめの甘い所は職人さん達がフォローして下さいました。(^^)



それから、屋根を叩いてならしていきました。
屋根をならしていくのも、
叩きすぎると入りすぎたりするので
サイドのならし具合を見ながら作業。









この日の夜は
職人の方々との交流会です。


メニューは鳥すきと魚の天ぷらです。
鳥すきの鳥は近くの養鶏場から買ってきたものでとても新鮮でした。
魚の天ぷらは近くの川で職人さんのお子さんが釣ってくれたもので、
釣ったばかりの魚なのでこちらも新鮮でした。
実は私もちょこっと釣ってみたり(^^)



職人さん達や、参加者のみなさんと飲み交わしながら
時が過ぎるのを忘れていろいろ話をしました。











三日目(最終日)
午前中は作業の続きをしました。

私の班は屋根下での作業でした。
屋根下なんて言いながらも、まず始めは屋根裏に入り、ハリウケをしました。
簡単に言うと屋根を針金で縫う作業の手伝いです。
ハリに針金を差した状態で、刺してもらい、ちょうど良い(くくりつけられる横竹や垂木ある)場所ならば、
針金をハリから外し、ハリを戻してもらいます。
さらに、もう一度ハリを刺してもらい、そのハリに再度針金をつけ、屋根上に戻してもらいます。


屋根の上にいる人は見えない屋根裏に刺すため、
ハリトリは人に状況を分かりやすく伝えることが重要です。これがまた意外と難しく、どう伝えれば分かりやすいかと言うことを考えながら作業に取り組みました。

右の写真は屋根上での作業風景。ハリを刺す側です。




次は茅束を屋根の上に運び込む作業をしました。
これも茅葺きをする際の大切な作業です。
職人さんの指示を聞き、茅を運びました。



続いてその茅束を切る作業も体験しました。
オシキリという道具を使い、茅束を決められた長さに切って行きます。
切るだけだからとなめちゃいけません。
一本の茅はすぐに切れるかも知れませんが、
何本もの茅が束になると、なかなか切れないんです。

一気に切れないので少しづつ茅束をまわして切っていきました。





最後に、ハリを刺す作業を体験しました。

まずは、茅束で練習。
ハリを刺す側と受ける側の練習を行いました。



それから本番、
ハリウケ作業の方の誘導に従い、ハリを刺しました。一度目はすんなり出来たものの、二度目はなかなかうまくいかず、苦戦しました。


ハリを刺した後、針金をくくるのですが、そのくくり方はトックリ結びで、
すっかり結び方を忘れてしまっていて、職人さんに教えていただきました。
事前に練習して行くべきだったことを反省します。(T_T)




昼食休憩を終え、茅葺き体験も終了に。
施主さんや職人さんから言葉を頂きました。




その後、ある職人さんのお宅にお邪魔させて頂きました。
茅葺き屋根の素敵なお家で、とてもきれいでした。
縁側から見える山もきれいで一休み。





お宅を後にし、最後に
美山町にある伝建地区の「茅葺きの里」へ訪れました。
トタンの被っていない茅葺き屋根の民家が沢山並んでいてびっくり。
こんなにも多くの茅葺き民家を見たことがなくて本当に驚きました。
茅葺き屋根の民家と山がマッチしていてとてもキレイな集落でした。

遠くから見ると同じような茅葺き民家ですが、
近くで見るとそれぞれ個性があります。
例えば茅ではなく全てヨシで葺いた場合では見かけがかっちりして見えたり、
その他にもちょっとずつ違っていたりするところもあります。
人間と同じように全く同じ家はないんですね。






この三日間、
茅葺きの体験のみならず、地元の方々、職人さん達、参加者の方々と、ゆっくりじっくりとお話をすることが出来ました。

茅葺きの技術や知識のみならず、
様々な方と交流することで、多くのことを得ることができたと感じています。


貴重な体験、
そして素晴らしい機会になりました。
カヤマルを開催して頂いて本当に感謝しています。
今回の経験を今後にも活かしていきたいと思います。





最後に、
主催の茅葺屋のみなさん、温かく迎え入れて頂いたお施主さんや地元の方々、
共に参加したみなさん、本当にありがとうございました。
これからも多くの方がカヤマルに参加され、
私たちのようにたくさんのことを学び知り、感じてもらえることを期待しています。


                        ☆CELEB☆

2 件のコメント:

  1. こんにちは!
    事務局のいなばです◎

    茅葺き屋根を保つには
    たくさんの人手、時間、労力
    そして様々な技術が必要なんですね!

    想像していた以上に、大変な作業なんだなと感じました…

    この経験や知識を多くの人に発信していってくださいね

    今年度もよろしくお願いします◎

    返信削除
  2. コメントありがとうございます!


    現代の私たちから見ると、茅葺き屋根の葺き替えには技術が必要で難しいと感じますが、昔は住人の方が屋根の補修(さし茅)を行うこともあったそうです。

    また、葺き替え=職人作業になってきていますが、職人さんと近所の方が集まって茅葺き作業を行なっている時代がありました。

    現在も白川郷ではでこの習慣が続いていると聞いたことがありますが、ほとんどの地域では職人さんだけの作業となっています。

    茅葺き民家には昔の人々の様々な暮らしの知恵が詰まっています。

    葺き替え作業を体験するだけでなく、
    茅葺き民家を通して、昔の暮らしを知り、現代の暮らしについて考える機会を得られます。


    茅葺きの葺き替え体験を通し、多くの方々に様々なことを感じ取ってもえる機会を提供して行きたいと思います。


    遅くなりましたが、
    今年度もよろしくお願いします。


    CELEB

    返信削除